【コラム】交通事故の自賠責基準とは?

2016-12-01

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1 交通事故案件につき弁護士にご依頼をして頂くメリットとしては、

  自賠責基準ではなく、弁護士基準・裁判基準での損害賠償が可能になる点がありますが、

  そもそもの自賠責基準が何かが分からい状態では、そのメリットの理解も難しいかもしません。

そこで、自賠責基準とな何かについて解説します。

 

2 自賠責保険は自動車事故の被害者を救済するための強制加入保険であり、

  自動車を運行の用に供するには必ず加入している必要があります

 (自動車損害賠償保障法第5条)。

  そして、その保険金額については、政令で定めるとされています

 (自動車損害賠償保障法第13条)。

  そして、その政令として自動車損害賠償保障法施行令があります。

  更に、金融庁国土交通省告示により、支払基準が定められていて、

  施行令の金額を限度として、支払基準によって保険金の支払がされるとされています。

 

  要は、施行令に保険金額の上限が規定されており、その中での

  具体的な支払金額は支払基準の定められているということになります。

 

3 このように施行令においては保険金額の限度が規定されているのですが、

  被害者死亡の場合には3000万円、傷害による損害は120万円が限度とされています。

  後遺障害の場合の損害金については、別表第1及び別表第2という2つの表が規定されています。

  この表には後遺障害第1級から第14級までの各場合の保険金額が定められており、

  最も高い保険金額は介護を要する後遺障害第1級の場合であり、

  4000万円とされています。

 

  他方、最も低い保険金額は第14級の場合の75万円とされています。

 

4 支払基準には、傷害事案、後遺障害事案、死亡事案の各場合について

  保険金が支給される損害項目と支払基準額等が規定されています。

  傷害事案の場合の休業損害原則1日5700円、慰謝料1日4200円と

  いうのもこの支払基準に規定されているものです。

  また、後遺障害事案の場合の逸失利益の計算方法、各等級の慰謝料金額についても

  支払基準に規定されています。

  そして、死亡事案の場合の葬儀費原則60万円、逸失利益の計算方法、

  慰謝料金額(被害者本人350万円)等も支払基準に規定されています。

 

5 交通事故事案で自賠責保険から支払基準による保険金が支払されることは

  被害者救済につながるものです。

  しかし、自賠責保険の支払基準は強制保険という性質上、被害者救済のために

  十分な金額とは言えない金額になっています。

  交通事故は被害者に身体生命面、経済面、精神面で大きな損害を与えるものである上に、

  その損害賠償の交渉を行う事自体もさらに大きなストレスを感じるものになりがちです。

 

 そこで、弁護士としては、交渉自体を全面的に引き受けてそのストレスを軽減させた上で、

 金額面でも自賠責基準ではなく、弁護士基準・裁判基準での賠償を受ける事によって

 少しでも交通事故被害者の救済に資するように努めています。