【ブログ】人間関係の基本について
こんにちは。
今年ももうすぐ半年が経過します。我孫子あやめ法律事務所として独立してからもう
7年以上経過しました。
最近は事務所近くのカレーパンを時々食べることが楽しみになっています。
さて、離婚問題、夫婦問題に限らず、人間関係の基本となるのは子供の頃の親との関係、
親子関係であるというのはよく言われていることかと思います。
通常な親子ではなく、いわゆる毒親と言われるような親にありのままの自分を受け止めて
もらえなかった子、威圧されたり、過干渉されたり、色んなパターンがあると思いますが、
その場合、子供の心の奥底には悲しみだったり、屈辱だったり、怒りだったりを抱えてい
たりします。
大人になってからやたりに配偶者に対して怒りっぽい人は、その本当の原因は配偶者の
言動そのものではなく、心の奥底にある親への怒りがあることもある、そんな風に理解
しています。
実際に色々な離婚案件を見ていて、このパターンかなと推測される場合もあります。
それに加えて、最近私が読んでいる加藤諦三氏の「愛されなかった時どう生きるのか」、
「あの人はなぜささいなことで怒りだすのか」という書籍によると、例え母に愛されなか
ったとしても、子は母に愛されていないと不信感を感じても、他方で母に愛されたいと望ん
で、母は愛のある人間と理想化して考えることがあるそうです(母とありますが、父の場合も
同様だと思われます)。
やはり、人間が親のことは信じたいから、不信感を感じても、反対に理想化、幻想を作って
しまう矛盾を生じさせて葛藤してしまう心理があるようです。
そうなのか、と思いました。
そうすると、私なりに理解している人間の成長過程は
・子供が親からありのままを受け入れてもらい、愛される。
・すると子供はありのままの自分を受け入れることが出来て自己肯定感をはぐくむことが出来る
(・・・出来ないと受け入れてもらえないとかの不安がない)
・ありのままの自分を受け入れる→自己防衛のために必死にならなくてよいメンタルになると、
相手(親)のことも変に理想化せずに、ありのままを客観的に見ることが出来るようになる
・親子関係はあらゆる人間関係の基本だから、親以外の他人もそのままを見て受け入れていくこと
が出来る
・夫婦関係においても、変に理想的な配偶者象を作らずに、配偶者のありのままを見て受け入れる
ことが可能になり、うまくいくという流れになるのではないかと思われます。
上記の「愛されなかった時どう生きるか」という書籍(PHP)には、「母親をこうあって欲しいと
いうイメージでとらえていると、結婚してからもうまくいかないことが多いであろう。自分の奥さんを
ありのままに評価することができず、こうあって欲しいという期待で奥さんをイメージする。」、「彼
は奥さんに一方的に甘える。しかし、奥さんが彼に甘えることなど想像もできない。彼は奥さんが自
分にやさしいことを期待する。しかし自分が奥さんにやさしくしようとは思わない。」(93頁)との
記載がありました。
これは男女逆の場合ももちろんあると思いますし、双方に問題がある場合もあると思いますが、私の
経験してきた離婚案件の中でも、配偶者への期待度、理想像が高いなあと感じることはあります。
人間なのだから、自分にも出来ないこと、苦手なことがあっても当然、そんなことで落ち込まない。
その代わり相手に出来ないこと、苦手なことがあっても受け入れていく、というのが重要なのでは
ないかと思っています。
私は弁護士なので期待されているのは法律的な主張であって、メンタル面、心理面の理解ではありま
せんが、事案を出来るだけ深く理解するようにすれば、ご相談に来られた方の力になれる面も大きく
なると思い、頑張っていこうと考えています。